2020年3月、新型コロナウィルスの影響により、全国的に休校になりました。
そのため学校給食用の牛乳が大量に余るので、農林水産省から「牛乳・乳製品の消費にご協力ください」とのお知らせが出ました。
そこで牛乳消費レシピとして注目が急上昇したレシピが「蘇(そ)」。
一体蘇とはどんな食べ物か、どんな味がするのか、どのように作るのか、みんなの作る美味しそうなアレンジレシピなどをご紹介します。
蘇(そ)とは?
蘇という言葉は普段の生活でまず聞くことはありませんが、「なんか昔、社会の授業で聞いたかも…」というかすかな記憶がある人もいるかもしれません。
というのは、蘇は古代の日本で作られていた乳製品の一種なのです。
こちらは、復元品です。
平安時代に貴族の間で乳製品が広まり、蘇が食されていたようです。
蘇(そ)の製法
「延喜式」や「政事要略」などの書物によると、
「蘇を作る方法は、乳を一斗煎じて、一升の蘇が得られる」
としか記されていないようですが、つまり牛乳を煮詰めて、10分の1ほどに濃縮するということだと思われます。
ただ、煮詰めるだけでは長期保存できないので、なんらかの処理がなされていたと言われますが、現存しないものなので詳しいことは明らかになっていません。
また、当時はどのような品種の牛乳が生産されていたかも分からないので、復元しても当時と同じ味なのかは誰も分かりません…。
蘇(そ)の味は?
しかし、古代に思いを馳せて復元レシピで作ってみた蘇を食べた人は、以下のような感想を持つようです。
・ミルクケーキみたい
・チーズみたい
・ミルクキャラメルみたい
・冷やすとサクサク感が出る
・少ししょっぱい
・ほんのり甘い
・とっても濃厚
総じて、「美味しい」とのことです!
蘇(そ)のレシピ
蘇の基本レシピ
蘇はただ牛乳を煮詰めるだけなので、レシピ自体は難しくないです。
フライパンに牛乳を入れて加熱し、ひたすら混ぜるだけ!
ただ、時間がかかるし、ずっと混ぜる腕力がいるので、結構大変なようですね…。
でも、学校が休みになって退屈しているお子さんにとっては楽しいアクティビティになるかも⁈
【牛乳大量消費レシピ】★蘇★
・材料…牛乳(2L)
・道具…フライパン(テフロン加工が好ましい)、ヘラ、
・かかった時間…2時間くらい
・動機…牛乳をたくさん消費するレシピがこれしか思い付かなかった。子供の頃から食べてみたかった
・根気…だいぶいる pic.twitter.com/E5ea4ekXEu— ミケ太郎 (@bokumike) March 1, 2020
コツがいくつかあるようです。
・使う牛乳は、成分無調整のもの
・フライパンはテフロン加工がいい
・牛乳の量を少なめにすれば、時間短縮になる
粉末タイプとチーズタイプ2種
こちらのレシピは、粉末タイプとチーズタイプの蘇を2種を同時に作るレシピです。
「蘇」千年前の和製チーズ?【ホワイトデーにも】 レシピ・作り方
写真があって、分かりやすいです。
蘇のアレンジレシピ
そのままでも美味しいですが、他のものと合わせて食べてもいいです。
ツイッターでみなさんがどのように食べているか見てみたら、とても美味しそう!
オリーブオイル&黒胡椒、はちみつ
うわっ!!蘇!!!!
美味しーーーい!!
(手前はオリーブ油と黒胡椒をかけた蘇、生ハム、左のは塩)
(奥ははちみつをかけた蘇)
甘いものともしょっぱいものとも相性が良くて濃厚すぎないのやばいな!もっと作れば良かった! pic.twitter.com/KLqqLFKUNH— ミケ太郎 (@bokumike) March 1, 2020
「蘇」作り…牛乳ひとパックを使ったのにこんなに小さくなってしまうのね〜!はちみつ🍯やオリーブオイル&黒胡椒が良いって書いてあったので倣ってやってみたけど、やばい、めっちゃ美味しい!!!美味しすぎて止まんない!!! pic.twitter.com/fwk52Nt4Uq
— いそこ (@isoginchakushiz) March 3, 2020
古代の日本でもはちみつ(のようなもの)をかけて食されていたようで、はちみつは定番。
そして意外にも、オリーブオイル&黒胡椒が合うようです。
はちみつ、柑橘類、桜の花の塩漬け
「蘇」いろいろアレンジしました
①蜂蜜
おそらく最もオーソドックス。蘇蜜という名の平安時代のお菓子らしい、雅か
②柑橘類
デコポン。蘇そのものがフロマージュに似てると思ったので試した、柑橘の酸味とめっぽう合って美味い。天才か
③桜の花の塩漬け
季節感と塩気をプラスした。やんごとない pic.twitter.com/t3KmzqKVzq— やねうら (@yaneura_attic) March 3, 2020
見た目も綺麗で風情が感じられます!
レーズン入り
牛乳消費で蘇が注目されてるみたいだけど、ふと五年前に作ったレーズン入り蘇が美味しかったことを思い出した。冷蔵庫の大量の牛乳どうしよ…って思ってたところだからトライするしかない。 pic.twitter.com/vBygzvgcg8
— waqu (@mokuseino_04) March 3, 2020
レーズンバターみたいで、相性が良さそうですね。
ココア&コーヒー味
こちらは、もともと牛乳に味を加えて、違うフレイバーの蘇を作る方法です。
する事がなく、あまりにも暇で、かつストレス発散の為昨日から今日にかけて蘇を3パターン(左からプレーン、ココア、コーヒー)作ってみました。
ついでに苺も買ってツイートで見たやり方で苺牛乳も作った。
これから推しが出ているDVD観ながら食べます。
もっと暇だったら蘇の食レポする。 pic.twitter.com/qlNeJIqJgr— ソシダ (@soshida_yagi) March 3, 2020
この方のツイートによると、材料は以下の通りです。
ココア味ー牛乳1リットル、森永ココア100g
コーヒー味ー牛乳1リットル、ペットボトルコーヒー500ml
薄切りにしてあぶる
薄切りにした蘇を炙るとちょっとやわらかくなって甘味が増したよ。より牛乳~って感じに。表面は焼いたチーズみたいな固さでほんの少しだけ弾力がでたよ。 pic.twitter.com/SfGDlueS5d
— Q (@qrono) March 3, 2020
チーズを焼くと美味しくなるので、絶対香ばしく美味しくなりそう!
牛乳もち
あまりにも長い時間がかかるのでギブアップしてしまった方、このように牛乳もちにアレンジできるそうですよ。
蘇を作ろうとして、途中であきらめてしまい片栗粉を入れてゆるい牛乳餅に変更。
抹茶かけていただきます🙏 pic.twitter.com/7iVng3ueRf— 朋蔵 (@tomooozou) March 3, 2020
まとめ
令和の世に突如として現れた古代スイーツ、蘇。
ツイッターを見ながら、みなさんの根気良さ、アレンジの発想法にただただ尊敬の念を覚えました。
休校で退屈しているお子さんと一緒に作るのも楽しそうです。
蘇作りで、牛乳・乳製品の生産者のみなさんを応援することもできるので、ぜひ作ってみてください!