I, II, III のようなローマ数字は、今でも私たちの生活の中で使われています。
このような1, 2, 3 などの小さな数なら簡単分かるけれど、大きな数になるとよくわからない…という方も多いでしょう。
この記事では、
●ローマ数字の数の表し方の基本
●4, 6, 20, 0 などのちょっと迷う数の表し方
●ローマ数字の一覧表
●ローマ数字とアラビア数字を簡単に変換できるサイト
●英語での読み方
を紹介します。
ローマ数字とは
ローマ数字は、古代ローマで約2000年前に作られた数字です。もともとはエジプトで発明された数字がローマに伝わって発達したとも言われています。
絵文字から始まり、やがてローマ字の大文字を数字にあてはめて表すようになりました。
中世のヨーロッパで広く使われ、今でも
●書類などの項目の番号
●時計の文字盤
などでよく見られますね。
I → 1
II → 2
III → 3
のように表す数字で、時計に使われていることから、12くらいまでならなんとなく分かる人も多いでしょう。
ちなみに、現在私たちが広く使っている1, 2, 3 のような数字は、アラビア数字または算用数字といいます。
ローマ数字の表記法
基本の数字
ローマ数字では、以下が基本の数字です。
アラビア数字 | ローマ数字 |
1 | I |
5 | V |
10 | X |
50 | L |
100 | C |
500 | D |
1000 | M |
これを足したり引いたりして表現します。
先ほど書いたように、1から3は、
I → 1
II → 2
III → 3
のように、「1」を表す「I」を足していくことで表せますね。
ローマ数字を書き表す基本のルール
ローマ数字は、上の基本の数字を組み合わせて表しますが、
「基本的に同じ文字を4つ連続で使用するのは避ける」
というルールがあるので、「4」を表す時は、引き算が使われます。
下の図にあるように、ローマ数字は
●左にあるものを引く
●右にあるものを足す
ということになっています。
「5」を表す「V」の左に「1」を表す「I」を置くと、「5-1=4」ということになるので、
4 → IV
ということになりますね。
でも、だからと言って好き勝手に計算式を作るようなことはできませんよ!
「IIIIL」と書いて「L(50) - IIII(4)だから46」とかいうのはできません❌。
「できるだけ使う文字が少なくなるようにする」というルールがありますし、上の表で間が3つ以上離れているものの左におくことはできません(「I」と「L」は表で3行離れているので、左に置けない)。
ルールにのっとった主な数字の表し方は、後に出てくる一覧表でご確認くださいね。
ローマ数字で「4」は?
ということで、「4」は、「 IV」です。
ここで、「あれ、でも『IIII』で『4』というのも見たことがあるよ!」という方もいるかもしれません。
実は、時計の文字盤は、伝統的に「4」に「IIII」が使われているものが多いのです。
こちらは、「IIII」が使われている時計ですね。
なぜかというと、
●時計は文字がひっくり返っているので「VI」と見分けにくいから
●当時の国王が「 IV」を書くのを禁じた
など諸説あるようです。
基本的に、現代では「できるだけ使う文字が少なくなるようにする」というルールにのっとって表記されるので、『4』は『IV』となります。
「時計の文字盤では『4』を『IIII』と表記するものもあるけれど、現代では通常『4』は『IV』を使う」と覚えておきましょう。
ローマ数字で「6」は?
「6」は、「 VI」です。
上の図で説明したように、「V(5)」の右に「I(1)」があるので、「5+1=6」ということになりますね。
ローマ数字で「20」は?
「20」は、「XX」です。
「X」は「10」なので、「10+10=20」ということです。
ローマ数字で「0」は?
ローマ数字では「0」を表すことはできません。
この時代には、「0」という概念がなかったからです。
「0」はのちにインド人が発明したのですが、それまでは数字で表すことができなかったのですね。
ローマ数字はどこからどこまで表せるか
このような方法で数字を表していくと、ローマ数字では「1」から「3999」までの整数が表せることになります。
それよりも大きな数字を表す数字も一応あるのですが、現代ではまず使われません。
ローマ数字の一覧表
さて、このようなルールを踏まえて、主な数字を表したものが、以下の一覧表です。
これらを組み合わせることによって、1から3999までの整数がすべて表せますよ。
1の位
アラビア数字 | ローマ数字 |
1 | I |
2 | II |
3 | III |
4 | IV |
5 | V |
6 | VI |
7 | VII |
8 | VIII |
9 | IX |
10 | X |
10の位
アラビア数字 | ローマ数字 |
10 | X |
20 | XX |
30 | XXX |
40 | XL |
50 | L |
60 | LX |
70 | LXX |
80 | LXXX |
90 | XC |
100の位
アラビア数字 | ローマ数字 |
100 | C |
200 | CC |
300 | CCC |
400 | CD |
500 | D |
600 | DC |
700 | DCC |
800 | DCCC |
900 | CM |
1000の位
アラビア数字 | ローマ数字 |
1000 | M |
2000 | MM |
3000 | MMM |
組み合わせ方
位の大きい方から順番に書いていきます。
例えば、「1,974」と書きたい場合。
1,000 = M
900 = CM
70 = LXX
4 = IV
なので、順番に「MCMLXXIV」でOK。
ローマ数字とアラビア数字の変換サイト
ここまで読んで、「理解はできたけれど、正直いうと『50 = L』以降は覚えていないので、40以上の数はパッと出てこない…」という人も多いのではないでしょうか。
ましてや千の位まで行ってしまうと大変ですよね。
でも大丈夫、一発で変換できるサイトがあります!
ボックスにアラビア数字を入れればローマ数字に、ローマ数字を入れればアラビア数字に変換されます。
ローマ数字の英語での読み方
ローマ数字を英語で読む場合、普通に読みます。
つまり、
I → one
III→ three
X→ ten
のように読めばOK。
書類などで項目に番号をふる時に使うほか、「第二次世界大戦」を英語でいう時、「World War II」というような時に使われます。
もちろん「World War II」は「world war two」と読みます。
まとめ
ローマ数字は、1, ,5, 10, 50, 100, 500, 1000 という基本になる数字を、足したり引いたりして組み合わせて表す数字です。
基本の数字とルールさえ覚えれば簡単に書き表すことができますが、面倒な方は変換サイトを利用してみてください。