YouTubeといえば、長らく知識を得るためのノウハウ系の動画や、見て楽しい「やってみた」などが主流でしたが、最近はASMRと言われる音フェチ動画やただ日常を見せるものなど、新しいタイプの動画が注目されています。
そんな中、ベンジャミン・ベネットさんというユーチューバーの動画は一風変わっています。
というのは、ただ座って微笑んでいるだけ。なのに、数十万人のチャンネル登録者がいるんです。
しかも、ライブ配信の最中に何者かに押し入られたという事件が!
この記事では、ベンジャミン・ベネットさんのチャンネルやどろぼうに入られた動画、彼がこのような動画を撮る目的、そして最近の動画の変化と視聴者の反応を紹介します。
ベンジャミン・ベネットのYouTubeチャンネル
ただ座って微笑むだけの動画
こちらが話題のベンジャミン・ベネットさんのチャンネルです。
彼のページに行ってみると、延々と「Sitting and Smiling #(通し番号)」という題名の動画が並んでいます。
出典:YouTube Benjamin Benett videos
サムネイル同じ…(笑)。
初めにセットアップしている場面が少し入りますが、準備ができたら座って、ひたすら微笑む。微笑む。微笑む。…それだけです。
しかも、驚くのは、その長さ。ほとんどのビデオが、4時間超え‼︎
2014年から、300本同じような動画をあげており、ざっと計算すると、4時間×300本=1200時間は座って微笑んでいたということになります。
視聴者は一体どのように見ているのでしょうか。
まさか4時間ずっと画面を見つめているわけじゃないですよね…。
ずっとつけておいて、作業を中断した時とかに見て、そこで静かに微笑んでいるベンジャミンさんを確認して安心するのでしょうか。
ライブストリーム(リアルタイム配信)をしていることが多いため、「この人、本当にずっと4時間もこんなことできるの?」という好奇心で見ている人も多いのかもしれません。
こんなベンジャミンさんのチャンネル登録者は、2019年3月現在、21万人超え。
それぞれの動画は、数万回ほど再生されています。
ベンジャミン・ベネットの目的
一言もしゃべらずにただ座って微笑んでいるだけなんて、彼は一体誰?どんな目的でそんなことをしているの?と不思議に思いますよね。
ベンジャミンさんは公営のラジオ局に勤めているアメリカ人。
彼のやっていることは、一般的にみれば「パフォーミングアート」に分類されるでしょう。中でも、「duration art(持続アート)」といって同じことをずっと長時間続けるアートに属します。
しかし、ベンジャミンさん自身は、特に自分のやっていることをカテゴリーに当てはめて考えているわけではないそうです。
「これがインターネットに欠けているものだったので、誰かがやらなければと思った。でも誰もやる人がいないので自分がやることにした。特に目的があるわけではない」とあるインタビューで語っています。
また、微笑むのは、そうしないと瞑想している人に見えるし、笑顔の方が人々が興味を持って見てくれると考えたからだとか。
ちなみに、やる前には準備として水を飲み、トイレに行くそう。
途中で特にお腹がすいたりはしないということです。
ベンジャミン・ベネットの空き巣動画
ある時ライブ配信中に、何者かが押し入ってきたことがあり、話題になりました。
これがその動画です。
(2:36:30あたりから)
何者かが階段を上がってきてドアをノックして開け、"Hello?" と言う声が聞こえます。
ベンジャミンさんは全く反応せず、同じように座って微笑み続けたまま。
どろぼうはそのまま何もせずに去って行きました。
実は、ドアを開ける前からどろぼうが入ってきたことには気づいていたそうです。
というのは、ベンジャミンさんはハウスメイトと一緒に住んでおり、その人は仕事に行ってしまったことを知っていたので、階下の物音を聞いた時、誰かが押し入ってきたことが分かりました。
でも、ベンジャミンさんは「何が起こるとしても、面白い動画になると思ったから、動かないと決めていた」そうです。これは#5のライブ配信で、当時は見ている人はほとんどいませんでしたが、押し入ってきた者に立ち向かうより、配信を続ける方が彼にとっては重要だと感じていたそうです。
冷静さを保っているように見えますが、実は心臓がとてもドキドキしていたとか。
この配信を終えた後、階下に下りたら、その人はすでに姿を消していました。そして、ドアを蹴破って入った跡があったということです。
ベンジャミン・ベネットがしゃべった!
新しいシリーズは「歩きながら話す」
さて、ひたすら座って微笑んでいたベンジャミンさんですが、2019年2月に投稿した動画に大きな変化が見られました。
なんと、歩きながら話しているのです!
タイトルは、「Walking and Talking」。
その名の通り、ひたすら歩きながら話している動画です。
しかし、相変わらず長い!4時間近い動画ばかり。
視聴者の反応
5年間も一言もしゃべらずに座って微笑んでいるだけだったベンジャミンさんなので、視聴者は大興奮!
コメント欄には、次のようなコメントが並んでいます。
●みなさん、これはインターネットの歴史において重要な瞬間ですよ…
●彼、しゃべれるんだ!
彼、しゃべれるんだ!
彼、しゃべれるんだ!
日本人の中には、「『クララが立った!』みたいなノリだな」と感じた人もいるようです(笑)。
それから、初めのシリーズは「Sitting and Smiling」(座って微笑む)、そしてその次は「Walking and Talking」(歩きながら話す)というふうに、「◯◯ and ◯◯」というタイトルです。
なので、「次は何か」という大喜利がコメント蘭で始まっていました(笑)。
●次のシリーズ:Swimming and singing(泳ぎながら歌う)
●Flying and crying(飛びながら泣く)
●Running and yelling(走りながら叫ぶ)
しかし、概要欄には、「もともと2017年8月14日にアップロードしたもの」とあるので、視聴者は「こんなのあった?」と混乱しました。
実は、ベンジャミンさんは「Walking and Talking」という別のチャンネルを持っており、もともとそこにアップロードされた動画だったようです。
現在そちらのチャンネルには1本も動画がないので、サブチャンネルの動画をメインチャンネルに移したというところでしょうか。
それにしても、歩きながら話すシリーズが始まってからは、再生回数が減っていますね…。みんなが見たかったのは、ひたすら微笑むベンジャミンさんだったのかもしれません。
まとめ
ただ座って微笑むだけというちょっと変わったユーチューバーのベンジャミン・ベネットさん。
ある時、家に強盗が入ってきたのに全く動じず、動かないままライブ配信を続けたことで話題になりました。
最近では、「歩きながら話す」という新しいシリーズを始め、視聴者をびっくりさせています。
世の中、いろんな人がいるんですね〜〜。