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マレーシアで子育てをして良かった点と悪い点!在住者のホンネ

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近年、マレーシアに親子留学する方が増えているようです。「子供が勝手に3ヶ国語を覚えてペラペラになるよ」など、いい話も聞きますが、本当のところどうなの⁈

私の本音をお話しします。

 

 

マレーシアで子育てをして良かった点

うちの子供達は現在中学生と小学生。子育ては現在進行中です。マレーシアで生まれ、ずっとマレーシア育ちです。

父親がマレーシア人なので、子供達は現在マレーシアと日本の二重国籍。なので、日本から留学する人とは事情がだいぶ違うところがあるかもしれませんが、「マレーシアで育つ子供」という点では参考になる点もあると思います。

私がずっとマレーシアで子育てをしてきて感じたことをお話しします!

 

1. マレーシア人はチャイルドフレンドリー!

マレーシア人は、本当に子供が大好きです。赤ちゃんや子供を連れてお店やレストランに行っても、まったく嫌がられないどころか、むしろ歓迎されるぐらいです。

うちの子が赤ちゃんだった頃、お店の人が子供を抱っこしてくれている間に食事を終わらせる、ということがよくありました。でも、それはお客さんのことを思ってサービスとしてやっているというよりは、単に子供が好きだから、という感じでした。ウェイトレスが「かわいい〜」「私にも抱っこさせて〜」とリレーのように子供を渡していくのもよくある光景でした。

他にも、子供がどうにも泣き止まなくて肩身が狭い思いをしている時に、「すいません、うるさくて」と謝ると、「いいよいいよ、子供ってそういうものだから」と何度言われたかわかりません。

近年、マレーシアの出生率は2人を切ってしまったようですが、日本に比べたらずっと子沢山の家庭が多い印象です。特にマレー系は、イスラムの教えの影響や、政府に優遇されて経済的負担が軽いことから、子供が多い傾向があります。

2016年のデータによると、人口における24歳以下の若年層が占める割合は、42.4%。若い人たちが多い国なのです。

すると、周りに小さい子供がいるという環境にいる人がほとんど。子供はいきなり泣いたり、うるさかったり、じっとしていられなくて走り回るもの、ということが経験的に分かっているのです。そして、自分の姪など身近な子供を可愛がっていると、他人の子供も可愛く思えるのでしょう。

実を言うと、トイレにベビールームが完備されていなくて不便を感じたりしたことはありましたが、それを補って余りあるほどに、周りの人の優しさがありがたく、子連れの外出が億劫だと思ったことはありません。

 

 

2. 多言語に触れられる

マレーシアの公用語はマレー語ですが、ビジネスやお店では、広く英語が使われています。それに加えて、中華系は中国語、インド系はタミル語などを使うので、3〜4言語を操る人が一般的です。

子供は幼稚園の時から、英語、マレー語、中国語など他言語を学ぶことが多いですし、小学校以降も3言語ほどを学ぶ学校が多いです。

このように、様々な言語を身につけやすい環境が整っていると言えます。

 

3. 違いを受け入れる人になる

2018年の外務省のデータによると、マレーシアの民族別人口比は、マレー系(約67%)、中国系(約25%)、インド系(約7%)。

見た目が違うのはもちろん、生活や習慣もかなり違います。

マレー系はイスラム教を信仰し、豚肉を食べない、お酒を飲まないなど戒律に従った暮らしをする一方、中華系は豚肉が大好きでお酒も飲みます。

マレー系の女性は頭にはスカーフをかぶり、長袖ロングスカートで全身を覆った服装をする一方、中華系の女性はキャミソールに短パン、かと思えばインド系の女性はサリーを着ているというような光景もよく見ます。

また、クアラルンプールを中心とする都市圏の学校では、外国人も多数在籍しています。

なので、マレーシアでは、自分と人が違うことが当たり前

異質なものを排除しようという気持ちが起こらないので、いじめも少ないのです。

このような環境で育つことで、人との違いを自然に受け入れるようになるのは素晴らしいことだと思います。

 

 

4. 幸福度が比較的高い

2018年の国連による世界幸福度報告書で、マレーシアは35位でした。特に素晴らしいというわけではありませんが、日本の54位よりはずっと上です。

人生のほぼ半分を日本、半分をマレーシアで過ごしてきた私から見て、肌で実感する幸福度は、マレーシアの方がやはり上ではないかと思います。

日本人は「他人に迷惑をかけないように」と過度に気を使う余り、人目を気にして楽しめないことが多い気がします。

一方、マレーシア人はいろいろ適当ですが、お互いに許し合い、適度に楽しくやっている印象があります。

もちろん幸福度の指標にもいろいろありますし、一概には言えませんが…。

 

5. 起業家精神を感じる

私の周りには中華系のマレーシア人が多いのですが、彼らが集まるとよく話していることは、「ねえ、何かいいビジネスの話ない?」ということ。誰もかれもが「自分のビジネスをやりたい」と言い、実際に起業している人もとても多いです。

彼らから感じるのは、「自分の人生を変えたければ、自分で行動するしかない」というポジティブで前向きなエネルギー。起業に限らず、自分の行動が世界を変えていくと信じている人が多いのです。

少し話は逸れますが、2018年の5月に行われた総選挙において、野党連合が60年以上支配を続けてきた与党連合を破りました。それは、10年以上も前から「クリーンな選挙を」と活動し続けてきた人々の思いが実ったのです。

自分の行動が未来を変えると信じて行動し続けてきた人々の姿には本当に感動的でした。

起業と選挙のことはあまり関連がないように思えるかもしれませんが、願いを実現するために行動するという点では同じです。

このように、「自分の行動が未来を変えられる」と信じて実際に行動する大人が周りにたくさんいるという環境は、子供にとっても学ぶことが多いように感じます。

 

 

マレーシアでの子育てについて不満な点

もちろんいいことばかりではありません!以下の3つが、私がとても不満に思っていることです。

 

1. マルチリンガルにはならないかもしれない

幼稚園ぐらいの子が、習ってきた3言語をペラペラ口にするからと言って、「うちの子トライリンガル⁈」と喜ぶのは早いです。

大人になった時、みんながみんな、それらの言語をネイティブレベルで使いこなせるというわけではないのです。

第二言語は絶対に自分の第一言語の能力を超えないので、一つの言語を深いレベルまで使いこなせるようになれば、第二言語も学習によって同じレベルの深さまで習得できる可能性があります。

しかし、マレーシアにいる子供たちはたくさんの言語を同時に学んでいるため、すべてが中途半端になる危険性もあります。そして、いくつかの言語を広く浅く話せるだけで深いレベルまで使いこなせないと、知的レベルも浅くなるのです。人間は言葉を使って思考するのですから。

なので、親がターゲット言語を定め、うまく導かないと、セミリンガル(どちらの言語も中途半端な状態)にもなりうるのです。このサポートが結構大変。

また、幼稚園のお遊び程度ならいいのですが、小学校で教科として3言語も学ぶのは、生徒にとって負担が多いのでは、と感じます。

 

 

2. 外遊びが難しい

マレーシアは常夏の国です。暑い中外遊びをすると熱中症の危険があるため、マレーシア人はあまり外遊びをしません。「ピクニック日和」なんていう日はないのです。

また、デング熱にかかる危険性があるため、外遊びを控えているという事情もあります。

もちろんまったく出ないわけではなく、朝や夕方の涼しい時に出ていますが、時間が限られるので、なかなか難しいのです。

また、気軽に友達と行き来できるような環境ではなく、友達と遊びに行くには親が送迎をしなければいけないこともしばしば。

勝手に自転車に乗って出かけて、友達と遊んでくれればどんなにいいだろう、と思います。

(ただし、コンドミニアムに住んでいて、そこに友達も住んでいれば、事情は大きく異なるかもしれません。)

 

3. とにかく教育費がかかる!

これが一番の不満です。現在の公立校は、マレー語、または中国語が媒介言語の学校ばかりです。また、教育の質も低いのが現状です。

そのため、マレーシア国民であっても、英語を媒介言語とする私立校に行く生徒がとても多いのです。英語を身につけたほうが、仕事をする上で断然有利だからです。

なので、教育費が多くの家庭の経済を圧迫しています。

日本から留学するという方はもともと私立のインターナショナルスクールに入れる前提なので承知の上かもしれませんが、そんな事情もあり学費は全体的にどんどん上がっていっています!

毎年、学校から来る学費一覧表を見て、「去年から10%もアップしている!」などという悲鳴が良く聞かれます。

 

 

まとめ

私は実際に選択肢があまりなかったのでマレーシアで子育てをすることになりましたが、日本とマレーシアを比べると、マレーシアで子育てできて良かったと思っています。

もちろん不満はたくさんありますが、完璧な国などありませんからね。このまま子供たちがすくすく育っていってくれますように、と願っています。

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