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三億円事件の犯人白田の小説!少年Sが犯人?真相と真犯人ネタバレ

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1968年に発生した三億円事件は、時効が成立するまでに犯人を逮捕することができず、未解決に終わった有名な事件です。

しかし、2018年に自分が犯人であると名乗る人物が、小説サイトに事件の真相だと主張する文章を投稿し、話題となっています。

その小説はどこで読めるの?どうやって犯行を行ったの?真犯人はどんな人?そもそも、その小説は真実なの?と疑問に思っている人も多いかと思うので、ご紹介します。

 

 

三億円事件とは?

三億円事件とは、1968年12月10日に東京府中市で発生した窃盗事件。現金輸送車に積まれた東芝従業員のボーナス約3億円が、白バイ隊員を装った者に盗まれました。

犯人は輸送車をとめ、「この輸送車にダイナマイトが仕掛けられているという連絡があったので調べさせてくれ」と言い、車の下を点検しているふりをして発煙筒に点火。

「爆発するぞ、早く逃げろ!」と言って輸送車に乗っていた銀行員たちを車からおろした後、そのまま輸送車を運転して逃走したという事件です。

当時の3億円は現代の10億〜100億ほどの価値があると言われ、日本の犯罪史上で貨幣価値においては最高額の窃盗事件です。

1975年12月10日に時効が成立して未解決事件となりました。

今でも度々TVなどで取り上げられ、この事件を題材とした多くの小説や映画などが存在するとても有名な事件です。

 




 

3億円事件の犯人「白田」の小説

「小説家になろう」に投稿された「白田」の犯行手記

2018年の8月8日から9月23日にかけて、小説投稿サイト「小説家になろう」「白田」という人物が「府中三億円事件を計画・実行したのは私です。」という文章を投稿しました。

こちらから読めます。→府中三億円事件を計画・実行したのは私です。(現在は削除されています。)

無料で誰でも読めるサイトなので、ちょっと長いのですが興味がある方はどうぞ読んでみてください。

というのは、めちゃくちゃ面白いんです。

私はちょっとだけのぞくつもりで見たら、最後まで一気読みしてしまいました。

 

追記:こちらのサイトでは2018年10月12日に削除されてしまったようで、現在は読めませんが、小説が本として出版されました。

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また、この小説は、漫画家MUSASHIさんにより漫画化されました!2018年12月29日より、「少年ジャンプ+」にて連載されています。

 

三億円事件の犯人を名乗る白田の小説の内容

ここで、簡単にこの小説の内容をざっと説明します。(※ネタバレ注意)

学生運動が盛んな時代、大学生の主人公白田は、京子という女性と仲良くなり、親友の少年S(省吾)と共に時間を過ごすようになる。白田は京子に気があったが、やがて省吾と京子は付き合い出す。

白田と省吾は現金輸送車を襲ってお金を盗むことを思いつき、2人で綿密な計画を立て始める。

一方、白田は学生運動家の三神という女性と親しくなり付き合い出すが、それは窃盗に必要な情報を得るためであり、本当の気持ちは京子にあった。

ある時、白田は三神から省吾が米兵相手に売春をしていると聞き、ショックを受ける。そして、省吾と付き合っているはずの京子から告白される。

ここで、白田は省吾を裏切ることを決意。省吾には計画は中止だと伝え、京子と2人で計画を実行し、完全犯罪に成功。

その5日後、省吾は青酸カリを飲み、帰らぬ人となった。

読めばわかると思いますが、これは犯罪の手記というよりは、この事件を題材とした恋愛小説のように思えます。

 




 

少年Sが犯人?

上にも書いたように、少年Sは直前まで白田と計画を練っていたけれど、中止を告げられ犯罪を実行してはいない、実行犯は白田と京子の2人であるということになっています。

 

小説を読んでも分からないこと

きっと多くの人が、「事件後どのように暮らしたのか」「お金は何に使ったのか」というようなことを知りたいと思っているでしょう。

「この小説を書いている現在は、子や孫に恵まれて平凡で幸せな人生を送っている」ということは書いてありますが、事件直後の生活やお金の用途は具体的に触れられていません。

また、小説を読んだ人は、その後白田さんと京子さんは結婚したの?というところも気になったかもしれませんが、それに関しても明言はしていません。

筆者はコメント欄で「後日談として書くかもしれない」と言っていました。

 

筆者の白田が真犯人?

でもそもそも、これは真実なのか?と思いますよね。

この白田さんはあくまでも自分が真犯人であり、実際に起こったことをありのままつづっているという立場で書いています。コメント欄でもこの立場を一貫してつらぬいています。

ですが、もちろんこの人が真犯人であるかどうかは私たちには知る由もありません。

「小説家になろう」サイトは、「掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。」という方針で運営されています。まあ、小説投稿サイトですからね…。

 

これだけ有名な事件なので、今まで何人も自分が犯人だと名乗り出た人物がいるようです。

今年は2018年、折しも事件発生からちょうど50年。事件が起こった12月を前にして、注目を集めようと誰かが真犯人のふりをしているのかもしれません。

でも、細部をみるとすごくリアリティがあるように思えるんですよね。(そんなことは文章が上手い人ならお茶の子さいさいかもしれませんが…。)

逆に、文章があまりにもうますぎて、やはり小説家志望の人が書いた単なるフィクションだと思っている人も多いようです。

「小説家になろう」のサイトのコメント欄をみると、フィクション小説だと受け止めている人が大半のようです。

真偽は置いておいて、小説としてはすごく面白いです。

でも、読んでももちろん筆者が真犯人かどうかは分かりません。

 

文体や言葉遣いが若い理由

犯人は現在少なくとも70歳近くになっているはずですが、その年の人にしては文章や言葉遣いが若いという指摘があります。確かに、読んでみると最近のライトノベルそのままの文体です。(ただ、それに関しては人物特定を避けるため言葉の言い回しを変えてあると説明していましたが。)

 

それに関して、あるサイトで面白い記事を読みました。なんと、この小説を書いた人にメールでコンタクトをとることに成功したというのです。

この記事によると、70歳近いと思われる著者は、コンピューターの扱い方がよく分からないので、手書きで書いた文を息子さんがリライトしながらコンピューターに打ち込んでいたというのです。

発表の仕方や書き方は全て息子に一任しておりました。私がメカに疎く、文字を入力するのが苦手だからです。私の手書きの文章を読み、それを息子が読みやすいように改編して発表しております。

そのままの文面だと読者の方に分かりづらいと思ったのでしょう。私も息子の判断には賛成です。

出典:アナタは本人なんですか?自称「三億円事件の犯人」に直接取材してみた

例えば「暴走族」という言葉遣いに、「本物なら『カミナリ族』と書くはずだ」という指摘がありましたが、このような言葉遣いは、現代の人に読みやすいように、息子さんによって変えられていた、というのです。

これが本当なら、息子さんはおそらく40歳前後、発表されたライトノベルのような文体で書いても全く不思議はありません。

 




 

真犯人だけが知り得る事実

小説の中に、もし真犯人だけが知っている事実が出てきているのなら、信憑性がありますよね。

ウィキペディアの情報によると、「発炎筒の特殊な点火手法やジュラルミンケースに留置された『モノ』は一般発表されておらず、捜査関係者と真犯人しか知らないはずである。」ということですが、この2点に関して小説では具体的に触れられています。

●「発煙筒の特殊な点火方法」は、「包装を剥がし、マッチの火を火薬に直接当てる」

●「世間に公表されていない遺留品」は「ジェラルミンケースの中に残した友人の父親の警察手帳」

小説の中ではこのように書かれています。

 

元公安警察の暴露

しかし、元公安警察のジャーナリスト北芝健さんによると、

この事件に関して“新しい情報”など、もうありません。すべて世間に公表されたり、流出してしまっています。

出典:【三億円事件】「自称犯人はニセモノ、真実はゲイ倶楽部の…」元公安が緊急暴露!

ということなので、詳細に調べたら分かり得た事実なのかもしれません。

ちなみに、北芝さんは、「この小説は全くの嘘であり、真犯人は少年Sである。」と断言しています。

それから、この投稿者は警察に特定され、「お仕置き」を受けるだろうとも語っています。

(白田さんはコメント欄で「警察の発表の多くは間違いである」と書いているので、リサーチして創作しただけの人なら、こんな強気なこと言うかな?という気はしますが…。)

 

ということで、多分白田さんは真犯人ではない…というのが結論でしょうか。(でも、小説を読むと信じたくなってしまうけどねー!)

 




 

3億円事件を扱った作品

2006年に公開された宮崎あおいさん主演の「初恋」という映画があります。


これは、2002年に発行された中原みすずさんの同名小説が基になっています。この小説は主人公の名前が著者と同姓同名で、宮崎あおいさんは「中原さんとの会話で彼女が事件の真犯人であると確信した」とあるインタビューで語っています。中原さんは「初恋」以外の小説は出しておらず、経歴なども不詳で謎に包まれた存在。ネットなどでも中原さんが犯人ではないかと噂されたようです。

三億円事件の犯人は、実は女性だった…。大胆な設定ですね。

 

この他にも、三億円事件を題材とした小説。演劇・映画・ドラマ・漫画などが数多く存在します。

 




 

まとめ

今回話題になったのは、「小説家になろう」というサイトに投稿された「白田」という3億円事件の真犯人を名乗る人物の文章です。

この人が真犯人かは私たちには分かり得ないことですが、ニセモノではないかという見方をしている人が多いようです。元公安警察の方は、ニセモノだと断定しています。

しかし、この手記は非常によく書かれていて、読み物としては非常に面白いです。フィクションだとしたらかなり綿密なリサーチをしたのではないでしょうか。一読の価値はあると思います。

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